台湾で約3年間働いてみて、わたし個人が感じた違いを覚書的に書いていきます。
台湾で働くって文化的な違いは必ずあるはずだけど、想像するのは難しい!
でも働く前になんとなく知って心の準備をしたい!という方に読んでいただけたら。。。。
筆者の仕事について簡単に紹介
- 台湾に来てからエージェントを通して現地採用
- 日系企業
- 50人程度の規模でスタッフの80%が台湾人
- 上司は台湾人
台湾で就職して、一社目にして恵まれたことに働きやすい環境なのでそのまま転職せず今に至ります。
そのためn1によるn1環境の感想シェアであることはご理解ください🙇
(日本も台湾もどの国でもいろんな職場環境がありますよね!)
日本とちがうなあと驚いた点
政府指定の土日出勤がある(あった)
最初に「今週の土曜は補班日で出勤だから」と言われたとき、全然ピンときませんでした。
補班日と呼ばれる政府指定の土日出勤があります。連休を作るための制度で、例えば祝日が木・金にあると、その前後を休みにして4連休にする代わりに、別の日の土曜日を「補班日」として出勤日にします。
この制度を知ったときには「いられんことしないでくれ、連休にしたきゃ自分でするわ」とすごく腹立ったこと覚えています(笑)実際はその日に有休をとる社員も多いですし、企業によっては全社休日と規定している場合もあります。
この制度は廃止方向に向かっており、2025年6月には行政院人事総処がこのルールを削除したそう。今後は土日に祝日が重なった場合は日本と同じく振替休日という形式がとられるみたいです。さらに2025年5月には祝日の日数を4日増やしますよということが決まり、我々会社員は嬉しいニュースが多いこの頃でした。
出社してから朝ご飯たべてる。
仕事をスタートさせながら朝ご飯を食べている人けっこういます。
会社によっては社長がその行為を嫌ってルールで禁止している場合もありますが、「始業後に朝ご飯」は一般的に見られる行動みたいです。
日本でもたまにそういう人いたけどこんなに多くなかったな。
突然始まるドリンクのグループ注文
同僚のだれかが提案して、今日はみんなでドリンクを注文しようとなるパターンもありますし、だれかがお誕生日だったり、仕事の山場だったりすると上司のおごりで好きなドリンクを注文するパターンもあります。この場合は上司のおごり😊
ドリンクショップが台湾は至る所にあるので、毎回異なるブランドのドリンクを楽しんでいます。
取引先からの差し入れが揚げ物
出落ちですが、そうなんです。日本だと「揚げ物」なんてお土産ってありえないと思うのですが、揚げ物だったりドリンクだったり形式にとらわれません。揚げ物だと、鹽酥鷄や鷄排を手土産としてくださいます。
もしかすると業界によっては日本同様定番の手土産があるかもしれませんが。
ボーナス時期に辞める人多い
「ボーナスをもらってから」というのが転職時期の目安であるのは日本も同じだと思いますが、全社員数に対してその時期に合わせて転職する社員数の割合が高いです。これはおそらく業種も関係しますので一概には言えない部分ですが。
そのため、時期が近づくと内心ひやひやしています。少人数のチームでだれかが抜けることほど怖いことはないです(´;ω;`)
報連相が密でない
わたしたちが日本の会社で自然と身につけてきた報連相。
台湾では過程はともかく結果を求める風土の企業が多いというのもあってか、報告/連絡/相談がないというのがマネージャー層の悩みのタネでもあります。報告が上がってきたときには大炎上とかね。。。
メンバー間でもよくあります。「この対応お願いしたいです、OKですか?」のあと、OKなのか確認中なのかお断りなのか全く返事がないなど。
日本の企業の徹底された報連相に慣れていたので、最初は「え?なんで報告してないの?」「なんで連絡くれなかったの?」という状況に悩まされました。
報告連絡相談は自分からもらいに行くものという意識があると楽です。細かい対応でもいつまでに回答が欲しいか必ず伝えるとか、期日の少し前にしつこく進捗確認するとかは日本にいた時よりも気を付けています。
統一された対応ルールやフロー、マニュアルは少ない。仕組み化の意識は低め
マニュアルやフローは統一されたものはほぼありませんでした。あっても古くて誰も更新していなかったり、部門内で徹底されていなかったり、、、最初はわたしが入社した会社だけかと思いきや、他の企業さんでもありがちみたいです。
台湾は人材が流動的という状況もあって、企業が一人ひとりの教育に時間もお金もかけられないという事情も理解できます。大企業であればこの部分期待できますが、中小企業だと難しいです。
中程度の規模の企業であれば「フローやマニュアルがほしいなら自分で作る。」この精神でいたほうが楽です。
わたし自身は前職がメーカーで、社内の風土も「仕組化」には積極的だったため、最初は仕組化されていない非効率さにもがき苦しみました。でも同じ気持ちの社員と協力して「仕組化」を進めてきたことは楽しかったです。みんな内心は必要だと思ってるんですよね。
社内連絡はLINE
日本では社内連絡をGoogleChatやChatwork、Slackなどでしている企業も多いと思います。台湾だと社内連絡は個人のLINEを使用する企業が多いです。
台湾で就職してから、わたしのLINE通知はほぼ仕事の各種グループラインの通知です。。。日本人メンバーの中には携帯電話番号を仕事用に契約してLINEをプライベート用と仕事用で分けていたりしますので、通信費が安い台湾ではこの方法もおすすめです。そうじゃないとプライベートな連絡が仕事の連絡に埋もれていきます。
LINE連絡は個人間のトークで仕事のやりとりしちゃうとトラブルが起きたときや引継ぎの際の情報整理が大変というデメリットもあります。メンバーにもできるだけグループラインでやりとりしてもらうよう日々努力しています😿(本当はSlackにしたいです)
忘年会は全社員参加の一大イベント
忘年会は「尾牙」 と呼ばれるパーティーで、まさかの全社あげてのパーティーです。日本だと忘年会って部署ごととかのイメージだったのでわたしは驚きでした。
「尾牙」は台湾で旧正月前に企業が社員に感謝を込めて行う忘年会という位置づけで、宴会形式で会社から社員に対して豪華な食事や景品を用意します。
企業によってはパーティー中の抽選で高い家電が景品で用意されていたりするらしいです。
まとめ
日系企業だから、あまり日本にいたころと仕事スタイル変わらないなと普段思っていましたが、振り返ってみると意外とありました。振り返り、言語化って大切ですね。
これは同じく台湾で働いている友人の受け売りなのですが、、、
「文化の違い」として自分が想定するAパターンでもBパターンでもない、全く想像もしていなかったCパターンが出てきてびっくりするというのが母国以外の国で働く、移住するということなのかもしれません。
(わたしはこれを聞いたとき、よくぞ言語化してくれた!ぴったりの表現だ!!と思いました。)
想定外のことを受け入れたり、反抗してみたり、いかに自分の中で折り合いつけていくかで台湾生活がたのしく過ごせるか?決まってくると思います。
折り合いがつかなくてイラっとしたとき、落ち込んだ時は友人や家族に相談して、なんとか台湾3年生をやっています。
(台湾で働いてみて感じた「意外と日本と同じだな」も今度まとめてみよう。)